プレキャストコンクリート工法のメリット・デメリット

プレキャストとは「あらかじめ成形する」という意味です。
よって、プレキャストコンクリートとはあらかじめ工場で作られたコンクリート部材を指します。
それでは、その部材の特徴やメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
▼プレキャストコンクリートのメリット・デメリット
■プレキャストコンクリートとは
工場で型枠にコンクリートを打ち込んで製造される、壁や床など建物を構成する基本となる部材です。
出来上がった部材を工事現場に運び、作業員によって接合し組み立てることをプレキャストコンクリート工法と言います。
■プレキャストコンクリート工法のメリット
現場で施工するコンクリートよりも計画通りに作業でき、高品質・高耐久であるとされています。
事前に工場で部材を作るため、現場では設置作業だけで足場の建設が不要となり工期を短縮できる点もメリットの一つです。
また現場打ちで発生する人手を減らせ、工事中に発生する騒音が少ないため建設現場の周辺への影響を抑えられます。
■プレキャストコンクリート工法のデメリット
コンクリート接合部の耐久性が低いため、不完全な施工では漏水の原因になります。
また型枠は再利用するため規格が統一されており、複雑な形状やオリジナルデザインなどの施工が難しい面もデメリットの一つです。
そのため、規格外の部材を製造すると専用型枠が必要となり、現場打ち工法よりもコストが高くなります。
▼まとめ
プレキャストコンクリートとは、規格化された壁や床などをあらかじめ工場で生産するコンクリート部材です。
安定した品質を短い工期で完成でき、現場打ちで発生する人手を削減し、騒音も少ないため現場周辺への影響を抑えられます。
とはいえ、接合部の施工や規格外への対応が難しくデザインに欠けてしまうため、明確な計画が必要です。
メリットとデメリットをしっかり把握したうえで検討するようにしましょう。

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